概要
東日本大震災から10年を振り返るWebコンテンツです。「見てこなかった」「見えてなかった」10年間の事実を「見える」「わかる」ようにするため、図解などのビジュアルを中心にわかりやすくデザインしました。普段震災を意識しない人たちが災害はいつでもどこでも起こりうることを認識し、防災減災に向けた行動促進を目的としています。
Yahoo!ニュース [【図解】東日本大震災から10年の歩みと未来]
背景や目的
東日本大震災から10 年が経過し、首都圏など被災地以外の人たちは次の災害をあまり意識せず生活しています。ウェザーニュース社の調査では「風化を感じる」と答えた人が約8割に上っていました。また、実際にどれぐらい復興が進んでいるのか。災害に対して何が変わったのか。震災以降被災地で何が問題になっていたのか。具体的に知らない人も多い現実がありました。一方で、この10年の間に熊本地震、大阪府北部地震、北海道胆振東部地震と大きな地震が発生。それ以外の小さな地震も含めると日本ではおびただしい数の地震が起こっています。つまりそれは、東日本大震災の被災者ではない人も、日本で暮らす人たちなら誰でも明日は被災者になる可能性があるということ。 「地震が起こることは変えられない、しかし過去の震災から学ぶことで、防災・減災はできる。私たちが伝えることで救える命があるかもしれない」。 そんな思いで企画をいたしました。
アプローチや方法論
1.東日本大震災から10年間、日本全国で起きたことを視覚的にわかりやすく振り返ることができます。
2.日本全国で起こっている地震を波紋のアニメーションで表現。いつ何時も地震は起こっていることを伝えます。
3.当時を振り返るだけでなく、防災意識を高めることで、未来の災害に対し減災ができることも示唆しています。
実績や成果
閲覧したユーザーが「災害はいつ起こるかわからない」という危機意識を持ち、備えるための行動のきっかけになることを目標にしました。創意工夫した点は3点あります。1点目はインパクトを持って伝えること。普段意識していないからこそ、ユーザーに振り向いてもらう必要がありました。2点目は地震というものが大小合わせて常に起こっていることを伝えようとしました。これら2点は、地震を波紋のアニメーションとして地図上にプロットをし、表現することで、実現させています。3点目は、時系列で当時の事象を並べ、その後の変化も効果的に伝えられるようスクローリーテリングの手法を取り入れました。また、防災・減災の観点も合わせて伝えることで、今、私たちが何を考え行動すべきかわかるようにしました。結果、SNSでも反響を呼んだとともに、「インターネットメディアアワード」のビジュアルコンテンツ部門の部門賞を受賞しました。
Good Design Award 受賞サイト
https://www.g-mark.org/award/describe/54335?token=qdt69oeuoP

